2021年末にYoutubeやTwitter界隈を震撼させたのが楽天銀行の2つの改悪ニュースです。
楽天銀行の改悪ニュースを見て、
楽天銀行の普通預金金利が改悪されるの!?他の銀行に乗り換えるべき?
と悩む方は多いことでしょう。
今回は大きく分けて
- 楽天銀行普通預金金利の改悪内容
- 楽天銀行から他行へ乗り換えるべきなのか?
- 楽天銀行に代わる移行先としてauじぶん銀行を選択した理由5つ
- 楽天銀行に代わる移行先としてあおぞら銀行BANK支店を選ばなかった理由
について詳しく解説していきたいと思います。
楽天銀行普通預金金利の改悪内容
まずはマネーブリッジ設定での普通預金金利の優遇金利改定のお知らせ に書いてある改定内容です。
2021年3月31日までは普通預金残高によらず金利0.10%(税引前)
2022年1月時点では楽天銀行の普通預金金利は0.02%(税引前)ですが、楽天銀行口座と楽天証券口座を連携(=マネーブリッジ)させることで楽天銀行の普通預金金利が通常の0.02%から0.10%(税引前)へとアップします。
楽天証券の口座開設や管理維持費は無料であり、マネーブリッジも無料で設定できるので、誰でも簡単に普通預金金利を0.10%にアップできます。普通預金残高の上限はありません。
楽天銀行普通預金の高い金利をアテにして資産の大半を預金していました。
2022年4月1日から普通預金残高300万円超分は金利0.04%(税引前)へダウン
ところが、2022年4月1日からは普通預金残高によって異なる優遇金利が適用されることになります。
例A:普通預金に300万円預けている場合
例えば、楽天銀行普通預金に300万円預けているとします。
この場合の普通預金金利は税引前0.10%(税引後0.079%)なので、1年後の普通預金利息は税引前3,000円、税引後2,391円となります。
300万円預金している場合の金利0.10%(税引前)は今までと同じであり、2022年4月1日以降も変わることはありません。
利息シミュレーションは楽天銀行のものを使用しています。
例B:普通預金に1,000万円預けている場合
それでは楽天銀行普通預金に1,000万円預けている場合はどうなるでしょうか。
これまでは普通預金金利は税引前0.10%(税引後0.079%)なので、1年後の普通預金利息は税引前10,000円、税引後7,969円でした。
ところが 2022年4月1日からは300万円までは普通預金利息が税引前0.10%(税引後0.079%)なので税引前3,000円(税引後2,391円)ですが、残りの700万円に対しては普通預金利息が税引前0.04%(税引後0.031%)に減るため税引前2,800円(税引後2,232円)に減ってしまいます。
合わせて税引前5,800円(税引後4,623円)となります。
まとめると、改悪前の普通預金利息は税引前10,000円(税引後7,969円)だったのが改悪後の普通預金利息は税引前5,800円(税引後4,623円)へと減ってしまいます。
税引前4,200円(税引後3,346円)のダウンは結構大きいのではないでしょうか。
楽天銀行普通預金口座へ300万円も預けていない人には関係のない話かもしれませんが、筆者は300万円以上預けているので今回の改悪にはショックを受けました。
楽天銀行から他行へ乗り換えるべきなのか?
では、楽天銀行の改悪を受けて他行へ乗り換えるべきなのでしょうか?
他行へ乗り換えたところで乗り換え先もいずれ改悪される可能性は十分ありますが、
- 資金が300万円以上あって、少しでもおトクに預けたい
- 他行への乗り換えは手間ではない
以上のようにお考えならば乗り換えるべきだと考えます。
筆者は少しでもおトクに預けたいと思い乗り換えることにしました。
楽天銀行に代わる移行先としてauじぶん銀行を選択
楽天銀行の大幅改悪により、300万円を超える普通預金の金利が0.10%(税引後0.079%)から0.04%(税引後0.031%)へと減ってしまうのが残念と感じた筆者は、以下の方針を立てました。
- 楽天銀行普通預金残高を300万円以下に抑える
- 普通預金残高300万円を超える分は他行へ資金移動させる
普通預金金利が楽天銀行並か、楽天銀行より良いところはいくつかありますが、筆者が選んだのはauじぶん銀行です。
auじぶん銀行を選んだ理由5つ
筆者が楽天銀行に代わる新たな預金先としてauじぶん銀行を選んだ理由は以下の5つです。
- 普通預金金利は通常0.001%だが、auマネーコレクト設定で金利0.10%(税引前)にアップ(+0.099%)
- au PAYアプリにauじぶん銀行を連携させると金利0.15%にアップ(+0.05%)
- au PAYカードの利用料金をauじぶん銀行からの引き落としで金利0.20%にアップ(+0.05%)
- 2022年4月1日からATM利用手数料と振込手数料の無料回数が改良
- auじぶん銀行と三菱UFJ銀行間の振込手数料が無料
ひとつずつ見ていきましょう。
auマネーコレクト設定で普通預金金利0.10%(税引前)にアップ
auマネーコレクト設定とはauじぶん銀行とauカブコム証券の口座を連携させることで、auじぶん銀行の普通預金金利が0.10%(税引前)にアップします。
楽天銀行のマネーブリッジ設定と全く同じですね。
さらに、はじめてauカブコム証券へ1回5万円以上入金すると現金5,000円がプレゼントされます。
しかも2022年1月31日までなら現金5,000円→10,000円プレゼントにアップするキャンペーン中なんです!
楽天銀行にはない特典であり魅力的と感じ、昨年末にauじぶん銀行とauカブコム証券の口座を同時に開設しました。
au PAYアプリにauじぶん銀行を連携させると0.15%にアップ
au PAYにauじぶん銀行を連携すると、円普通預金の通常金利(年0.001%・税引前)に年0.05%(税引前)を上乗せされます。
au PAYはauユーザーでなくても利用できますが、連携のためにauプリペイドカードが必要となるようです。auプリペイドカードは無料で作成できます。
カードが増えるのが嫌なので現時点ではこの金利アップ特典は見送ることにしました。
au PAYカードの利用料金をauじぶん銀行からの引き落としで金利0.20%にアップ
au PAY カードの利用料金をauじぶん銀行口座からの引落としに設定することで、円普通預金の通常金利(年0.001%・税引前)に年0.05%(税引前)を上乗せされます。
au PAYカードは年会費無料のクレジットカードで税込み100円ごとに1Pontaポイントが貯まり、auユーザー以外でも申し込み可能です。
クレジットカードが増えるのが嫌なので現時点ではこの金利アップ特典は見送ることにしました。
2022年4月1日からATM利用手数料と振込手数料の無料回数が改良
auじぶん銀行には、じぶんプラスという制度があります。
じぶんプラスとは、預入れ残高や利用状況に応じて5つのステージごとにATM利用手数料、振込手数料の無料特典を受けられるサービスのことです。
2022年4月1日より、じぶんプラスがリニューアルされることになりました。リニューアルされる内容は以下のとおりです。
- ステージの呼び名が変わり、5つから4つのステージになる
- auじぶん銀行の取引に応じてPontaポイントがたまる
- 2022年4月1日からATM利用手数料、振込手数料の無料回数が変わる
- ステージの判定条件が変わる
- ゆうちょ銀行ATMの利用回数制限の撤廃(無料回数の範囲内であれば、何度でも無料)
個人的には3番目の2022年4月1日からATM利用手数料、振込手数料の無料回数が変わる点が非常に大きいと感じました。
ATM利用手数料の無料回数
2022年3月31日まで
じぶんプラス1 | じぶんプラス2 | じぶんプラス3 | じぶんプラス4 | じぶんプラス5 | |
入金 | 月1回 | 何度でも無料(※) | 何度でも無料(※) | 何度でも無料(※) | 何度でも無料(※) |
出金 | 月0回 | 月3回(※) | 月4回(※) | 月8回(※) | 月11回(※) |
2022年4月1日から
レギュラー | シルバー | ゴールド | プレミアム | |
入金 | 月2回 | 何度でも無料 | 何度でも無料 | 何度でも無料 |
出金 | 月2回 | 月5回 | 月10回 | 月15回 |
振込手数料の無料回数
2022年3月31日まで
じぶんプラス1 | じぶんプラス2 | じぶんプラス3 | じぶんプラス4 | じぶんプラス5 | |
じぶん銀行間又は三菱UFJ銀行への振込み | 何度でも無料 | 何度でも無料 | 何度でも無料 | 何度でも無料 | 何度でも無料 |
じぶん銀行から三菱UFJ銀行以外の他行への振込み | 月0回 | 月0回 | 月1回 | 月8回 | 月15回 |
2022年4月1日から
レギュラー | シルバー | ゴールド | プレミアム | |
じぶん銀行間又は三菱UFJ銀行への振込み | 何度でも無料 | 何度でも無料 | 何度でも無料 | 何度でも無料 |
じぶん銀行から三菱UFJ銀行以外の他行への振込み | 月3回 | 月5回 | 月10回 | 月15回 |
楽天銀行はATM利用手数料や振込手数料の無料回数が少ないのがネックだったので、非常に嬉しいポイントです。
ステージの判定条件が変わる
新しいじぶんプラスでは、カテゴリごとの取引条件をクリアするとスタンプが1つ獲得でき、獲得スタンプ数により翌月のステージが決定する仕組みとなっています。
スタンプ獲得条件は非常に細かく設定されているのですが、特別条件(スペシャルオファー)として以下の条件に当てはまる場合は獲得スタンプ数に関わらず、残高によりステージ判定が優遇されます。(毎月20日判定)
特別条件(スペシャルオファー) | ステージ |
総資産残高1,000万円以上 | プレミアム |
総資産残高100万円以上 | ゴールド |
カードローン残高1万円以上 | ゴールド |
住宅ローン残高1円以上 | ゴールド |
楽天銀行からの移行を考えている方は100万円以上の資産はあるはずなので、ゴールド以上は比較的クリアしやすい条件ではないかなと感じました。
auじぶん銀行と三菱UFJ銀行間の振込手数料が無料
筆者は本業の給与が振り込まれるのが三菱UFJ銀行になっているので、金利の高いauじぶん銀行へ無料で資金移動できるのは非常にありがたいです。
メインバンクが地方銀行など、三菱UFJ銀行を利用しない人にとっては何のメリットもありません。
以上、楽天銀行に代わる新たな預金先としてauじぶん銀行を選んだ理由を5つ述べましたが、楽天銀行が勝っている点はほぼないと言ってもいいくらいではないでしょうか。
楽天銀行からの移行先としてあおぞら銀行BANK支店を選ばなかった理由2つ
それでは最後に、楽天銀行からの移行先としてあおぞら銀行BANK支店を選ばなかった理由について書きたいと思います。
これまで述べてきたauじぶん銀行の普通預金金利は最大0.20%(税引前)ですが、達成するためにはauカブコム証券とのマネーコレクト設定やau PAYとの連携、au PAYカードの引き落とし設定といった条件が必要です。
一方、あおぞら銀行BANK支店は無条件で普通預金金利0.20%(税引前)であり、一見すごいように見えます。
しかしデメリットとして、
※ 毎日8-21時までセブン銀行ATMでの入金は無料などの例外はあります。
以上の2点が挙げられ、ゆうちょ銀行をメインバンクとしていない場合は非常に使い勝手が悪いと感じました。
とは言え、あおぞら銀行BANK支店は貯蓄用口座としては非常に優秀だと思います。
実は筆者のおこづかい口座はあおぞら銀行BANK支店にしています。
あおぞら銀行BANK支店は貯蓄用口座として、auじぶん銀行は普段使い&資産運用の口座として使い分けるのが良いと思います。
まとめ ー 楽天銀行からの移行先はauじぶん銀行がおすすめ
以上を簡単にまとめると以下のとおりです。
- 2022年4月1日から楽天銀行のマネーブリッジ設定で普通預金残高300万円超分は金利0.10%から0.04%(税引前)へと大幅に改悪される
- 楽天銀行に代わる移行先としてauじぶん銀行がオススメ
- auじぶん銀行とauカブコム証券をマネーコレクト設定するだけで、楽天銀行のマネーブリッジ設定と同等の普通預金金利0.10%(税引前)を達成可能
- 2022年4月1日からauじぶん銀行のATM利用手数料と振込手数料の無料回数が改良され、ますます使い勝手が良くなる
- あおぞら銀行BANK支店は無条件で普通預金金利0.20%と高金利だが、他行宛振込手数料の無料回数が少なくゆうちょ銀行ATM入出金手数料は無料だが他はほぼ有料
- auじぶん銀行は普段使い&資産運用口座として、あおぞら銀行BANK支店は貯蓄用口座として使いわけると良い