この記事をご覧のあなたは、次のように考えていませんか?
デメリットをしっかり把握しておかないと、証券会社を変更してから後悔しますよ。
そこで今回は新NISAの証券会社変更のデメリット・メリットと、タイミングや変更方法を徹底解説します。
【結論】新NISAの証券会社変更のデメリット3つ
新NISAの証券会社を変更するデメリットは以下の3つです。
ひとつずつ解説していきますね。
変更先の証券会社に保有商品が移管できない
新NISAの証券会社変更のデメリット1つ目は、変更先の証券会社に保有商品が移管できないことです。
変更前に買った新NISA口座の金融商品は、変更先の証券会社口座へは移せません。
売却して現金化するか、変更前の証券会社で引き続き保有する必要があります。
売却する場合、売却益に対して税金はかかりませんが、購入時よりも株価が下がっていると損をする可能性があります。
とくに新NISAのつみたて投資枠は長期分散投資に適した商品が多いので、損益となる場合は利益が出るまで保有しましょう。
長期保有すればかならず利益が出るというわけではありません。
証券会社の変更は1年に1度しかできない
新NISAの証券会社変更のデメリット2つ目は、証券会社の変更は1年に1度しかできないことです。
新NISA口座の証券会社の変更は、手続きのタイミングが大切になります。
証券会社を変更する場合は、変更したい年の前年10月1日から当年9月末までに所定の手続きを完了しなければなりません。
たとえば2023年10月1日から2024年9月30日までに手続きを行うと、2024年分の証券会社が変更されます。
変更できる期間が決まっているため、新NISA口座の変更は1年に1度しかできません。
変更前の口座を保持すると管理の手間が増える
新NISAの証券会社変更のデメリット3つ目は、変更前の口座を保持すると管理の手間が増えることです。
新NISA口座の証券会社を変更する場合、変更前の金融機関で買い付けた投資信託は売却するか持ち続けることになります。
持ち続ける場合は変更前・変更後2つの証券会社で金融商品を持つことになるため、口座管理に手間がかかることを意識しておきましょう。
筆者は楽天証券からSBI証券に変更しましたが、保持しているので両方管理するのが少し面倒です。
新NISAの証券会社変更のメリット4つ
新NISAの証券会社を変更することで得られるメリットは4つあります。
順番に説明しますね。
取引できる商品の選択肢が増える
新NISAの証券会社変更のメリット1つ目は、取引できる商品の選択肢が増えることです。
新NISAでは、各証券会社によって取り扱っている金融商品の種類や数が異なります。
おもな証券会社における、新NISAつみたて投資枠対象商品の取り扱い件数を比較してみました。
会社名 | つみたて投資枠で買える商品数 |
---|---|
SBI証券 | 208件 |
楽天証券 | 194件 |
野村証券 | 19件 |
SMBC日興証券 | 158件 |
大和証券 | 26件 |
マネックス証券 | 167件 |
証券会社によって取り扱い商品数がかなり違うのね。
たとえばあなたが野村證券を利用していた場合、新NISAのつみたて投資枠は19件の中からしか商品を選べません。
しかしSBI証券に変更すれば208件もの商品から選べるので、取引できる商品の選択肢が増えます。
手数料が安くなる
新NISAの証券会社変更のメリット2つ目は、手数料が安くなることです。
新NISAつみたて投資枠対象商品は、どの証券会社でも購入手数料は無料であり差がありません。
いっぽう信託報酬(投資信託の運用や管理にかかる費用)は、証券会社によってではなく金融商品によって異なります。
新NISAの手数料は証券会社に関係なく金融商品によって変わるため、証券会社を変えても同じ商品を買えば手数料は変わりません。
しかし変更先の証券会社がより手数料の安い商品を取り扱っていれば、買う商品を変えることで運用コストを抑えられます。
使い勝手が良くなる
新NISAの証券会社変更のメリット3つ目は、使い勝手が良くなることです。
新NISA口座の取引画面やアプリは、各証券会社によって異なります。
よって変更先の証券会社の方がより使いやすいサービスを提供している場合、変更することでメリットを得ることができます。
直感的に操作できる取引画面や、資産状況を簡単に把握できるアプリを提供する証券会社に変更すれば、運用をより効率的に行えるわよ。
口座開設のキャンペーンが利用できる
新NISAの証券会社変更のメリット4つ目は、口座開設のキャンペーンが利用できることです。
証券会社によっては、口座開設でポイントをもらえるなどのキャンペーンをやっていることがあります。
あなたが証券会社の変更を考えているタイミングで、キャンペーンを打ち出している証券会社があればおトクですよね。
でもキャンペーンは一時的なものなだから、とらわれすぎるのはキケンよ。
先にあげた3つのメリットを優先し、よりよい証券会社をえらびましょう。
新NISAの証券会社変更を考えるタイミング
新NISAの証券会社を変更するタイミングは以下のとおりです。
ただし変更したい年の前年10月1日から当年9月末までに所定の手続きを完了する必要があるので注意しましょう。
新NISAの証券会社を変更する方法と流れで解説します。
現在の証券会社に不満があるとき
新NISAの証券会社を変更する理由として、現在の証券会社で不満がある場合が挙げられます。
例:手数料が高い、取引画面が使いにくい、サポートが不十分
新NISAは現行NISAよりも投資対象やサービスが拡大されるため、変更先の証券会社でより良いサービスを利用できる可能性があります。
他の証券会社が口座変更キャンペーンをしているとき
2024年1月からの新NISA開始にともない、各証券会社が口座変更キャンペーンを行うことがあります。
よくあるのが現金やポイントの付与ですね。
変更先の証券会社の取り扱い商品が豊富でサイトが見やすいなど魅力的であれば、キャンペーン中に乗り換えるとおトクです。
ただし目先の利益にくらんで、現金やポイント獲得のためだけに変更するのはやめましょう。
新NISAの証券会社変更のデメリットもあるからよく考えてね。
新NISAの証券会社を変更する方法と流れ
新NISAの証券会社変更のデメリットを把握したうえでメリットが大きいと感じたら、変更手続きを行いましょう。
手順は以下の3ステップで、基本的にはどの証券会社でも同じ流れです。
現在つみたてNISAをやっていて、2024年1月からの新NISAを別の証券会社で始めたいとお考えのあなたへ。
2023年10月から12月末までに手続きをすませると、2024年から新NISAを新しい証券会社で始められます。
ただし変更手続きには1か月程度かかる場合があるわよ。
余裕を持って早めに動きましょうね。
手順1:現在の証券会社に変更の申し込みを行う
現在NISA口座を開設している証券会社に「勘定廃止通知書」または「非課税口座廃止通知書」を請求してください。
申請から数営業日後に「勘定廃止通知書(または非課税口座廃止通知書)」が送られてきます。
証券会社変更の手続き時期によって、NISA枠が変更される年度が変わるので注意しましょう。
変更届受付スケジュール
変更届受付日 | 当年のNISA枠利用 | 変更届受付 | NISA枠が変更される年 |
---|---|---|---|
1月1日~9月末 | あり | × | - |
なし | ◯ | 当年 | |
10月1日~12月末 | あり | ◯ | 翌年 |
なし | ◯ | 翌年 |
当年のNISA枠を利用している場合、当年分のNISA口座の証券会社を変更する事はできません。
たとえば2024年1月から新NISAを現在とは別の証券会社で行いたい場合は、10月1日から12月末までに手続きを行ってください。
手順2:変更先の証券会社にNISA口座開設書類を請求する
変更先の証券会社に「NISA口座開設届出書」を請求します。
変更先の証券会社の口座を持っていない場合は、先に総合口座の開設手続きを行ってください。
申し込みした書類の到着には1週間ほどかかるので注意しましょう。
手順3:変更先の証券会社に書類を提出する
変更前の証券会社から送付される「勘定廃止通知書」または「非課税口座廃止通知書」と、変更先の証券会社から送付される「NISA口座開設届出書」を、変更先の証券会社に提出してください。
本人確認書類やマイナンバー確認書類も必要です。
新NISAの証券会社変更のデメリットは?タイミングや変更方法も解説!まとめ
今回は新NISAの証券会社を変更するデメリットとメリットについて解説しました。
現在の証券会社に不満がある、あるいは他社がキャンペーン中なら乗り換えるチャンスです。
2024年1月からは新NISAがスタートします。
2023年10月から12月末までに変更手続きをやっておくと、2024年1月からスムーズに新NISAを始められますよ。
余裕を持って手続きしましょうね。
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くわしくは新NISAおすすめ証券会社3選。SBI証券、楽天証券、あと1つは?をご覧ください。